何かあるとおもいましたか? ありませんよ。ふっ
ここにあるのは愛らしい青舟さんの高耶さんだけですよ。
◎ 青舟様から「のぞくんデス」とともにいただいた年賀状です♪ ◎
リンク記念とともにいただきました〜。
どうしようかな〜
(実は喪中です。でも全く気にしていません。ていうか、こんなすばらしいのもらったら何かお礼の年賀状書かねばと思うくらいですv)
と思いつつ……えへv
画像フリーって言葉も、報告せんでもいいって言葉も神のお告げだと信じて疑わず←!? ここ大切!!(爆)
私の駄文とともに載せることにしました。
青舟様に捧げます♪←って発見されると思ってんのか!?/爆
お帰りはブラウザを閉じてくださいね!
「直江! 遅いぞ!」
「すみません。高耶さん。道路が思った以上に込んでいまして――」
「ほら、行くぞ」
「え? どちらに?」
思わず直江は聞き返した。目を白黒させている自分には目もくれず、高耶はどんどんと歩いていってしまう。それも彼の向かう先はウィンダムの停めてある駐車場とは反対方向だ。
「…………」
ぴたりと彼の歩く足は止まり、振り返った。
「決まってんだろ。この先に何があるというんだ」
高耶があごでしゃくってみせる先には日本有数の寺院がある。
「善光寺ですけど――」
「だったら、やることは一つだろ」
高耶は再びずんずんと歩き始める。慌てて直江もその後に続き、ぴたりと高耶の横に寄り添った。てっきり怒られると思っていただけ、ちょっと拍子抜けしてしまった直江である。脇腹への手酷い一発ぐらいは覚悟していたのだが、
「…………」
横目で伺うと、自分のことを意にも介さないで歩いていく姿は、さして怒っている様子でもない。
あれほど行きたいと言っていた初日の出は、もうどうでもいいということなのだろうか。
しかし、自分から機会を潰してしまったからには高耶に易々とその話題を振るわけにもいかず、まして本当の遅れた理由――実家の寺の手伝いをなかなか抜け出せなかったなどと言えるはずがない。言ってしまえば、彼は己を追い返しかねない。
二人は黙々と本堂を目指して進んだ。
颯爽と歩いていく高耶を人混みで見失わないように、そして、その中から守るように直江は高耶の脇を固める。そうして、ようやく辿り着いた本堂前、浄財と書かれた大きな特設賽銭箱に辿り着く。
高耶が握りしめた賽銭を振りかぶる。ほんの少し眼を輝かせて。
それから、彼は、咎めるように振り向いて以来、今日初めてちらりとだが、自らの意思で直江を見た。ほんの一瞬の仕草と微笑みだったのを直江は見逃さない。そんな彼に微笑を投げかけて、直江はゆっくりと本尊のおわす本堂へと向き直った。柏手を打つことはないが、同じ空間に彼といて、こうして手を合わせている。これ以上ない至福の時だ。
「高耶さん」
初詣の帰り道。
「なんだ」
「何をお願いしたのですか」
彼の吐く息で二人の間に白い境界線が生まれた。
「…………」
聞き逃した、と言わんばかりに大きく瞳を見開いて、やがて顎を引いて俯いてしまった。何も言わずに歩き出そうとする彼の左手を直江は捕らえて離さない。振り返らされた高耶の――、
「言ってくれてもいいでしょう?」
頬はほんのり赤かった。
「……。――別に」
と言って、眼をそらしてしまうのも彼らしい。しかしそんなところがまた愛らしくて、直江は背を向ける彼の耳に顔を寄せた。
「!! ――――ッ」
直江は思わず、鳩尾を押さえた。高耶を見ると、先ほどとは打って変わって、これ以上ないほどに冷徹な瞳を直江に向けていた。
「た、高耶さん?」
「公衆の面前で何かしてみろ」
直江は固唾を飲んだ。高耶は本気で怒っている。
「バイト終わらせて急いできてみれば――……、俺が怒ってないとでも思ってんのか!? 全く。俺がおまえの本当に遅れた理由が分からないとでも思ってんのか? こんな時間に道路が混んでるわけないだろッ!」
悔しそうに唇を噛みしめてそれ以上の文句を言わない高耶。とっくに直江が遅れた理由など高耶は見透かしていた。知っていてそれでも一緒に朝日を見たくて知らないふりをした高耶だから、強くは直江を怒れない。というかこうなることは高耶にとって予想のうちだったのだ。だから、待ち合わせは午前三時という中途半端な時間を高耶は指定したのだ。
苛立っている理由を暴露したというのに、それでも手首から手を離さない直江。苛立った高耶は思いっきり腕を振り回し様――、
「…………」
「た、かやさ――……」
「最初から無理なら無理と言え! ……俺が神さんの前で願うことなんて、来年こそ、二人で初日の出を見に行くことに決まってんだろ!」
分かったか、と言わんばかりの視線を振りまいて、直江に背を向けた。
「……。もしかして――」
雪の残る地面を踏みしめる高耶の背が揺れる。
――高耶さんにとっても、初詣だったの?
てっきり、美弥や譲たちと初詣を済ませていたと直江は思っていた。そのための待ち合わせの時間だと、自分のためではないと心底疑わなかった直江だ。決して『自分のため』だったなんて考えも及ばなかった。
「だったら、……なんだよ」
おずおずと振り返った高耶。
「いえ、なん、でもないです」
「おら、行くぞ」
「どこへですか?」
「決まってんだろ。暖かいもの食いに。年越し蕎麦も食ってないし」
本心はそう簡単に明かさない彼。
けれど、
「調べてきてんだろ? 美味いところつれてけよ!」
――来年こそ、『二人』で初日の出を見に行くことだ!
「勿論です」
彼と出会った記念すべき年は過ぎ去った。彼と過ごした数ヶ月、本当にいろいろあった。
それでも彼は、俺を知ってなお、共に在ることを望んでくれている。
それで今は、十分だ。
俺、にとってこれ以上に幸福なことは、
「そうですね――……」
――ない。
高耶の気に入りそうな店に思いを馳せて、彼を早く店に連れて行きたくて、直江の足は自ずと歩調を速めた。
二人の足跡だけが、今、この時そこにある。
――end.
2004/2/14
※ あとがき ※
うわー!!
初の直高!!
誰も見ないことを祈って!?
最後まで甘々にしようか、迷った……。
お粗末!
アオ様に限り、転載歓迎♪ ていうか、捧げます。←本当に見つけてくださると思っていたりする。
↑たつみ死ね!!
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