home(フレームなし)>創作場>イタダキモノ>強い熱


強い熱





―――オマエは一体ダレのモノ?






オレが誰のモノかなんてそんなこと
オマエが知らなきゃ意味がない
そうだろ?






どこがどうというわけじゃなく、
それでも何かがおかしいと感じている。



不意に何かを考え込み、
問いかけても笑うだけ。


手を伸ばせば触れられるのに、
絡められた視線は一筋で。


けれど態度はそっけなく、
向けられた笑顔はあいまいに。




絡め合う視線
誘い込むような態度
気だるげな空気
逃げるような行動



オマエは一体誰のモノ?



耳の奥で響く声
ああ、毒されている




つのる不安とあふれる焦燥。
思わずつかんだ腕が逃げる様にしなり、
振り向いた表情が瞳に映った。
一度伏せられた目元がやがて落ち着くと、
今度はまっすぐに視線が絡む。
ためらう様に開かれた口が何も残さず閉じられ、
言葉が出ない彼の頬に、そっと手を添えた。




オマエは一体誰のモノ?




耳に飛び込んできた言葉は唐突で、
ニヤリと笑んだ彼は不敵なまでに美しかった。




手放させてなんか、やらない
オレに惚れてるオマエは一生オレのモノ
そして
オマエに惚れてるオレは一生オマエのモノ
手放してなんか、やらない




仕掛けられたキスは妖しいほど妖艶で、
耳元で囁かれた口説き文句は脳天を突き抜けた。




オマエは一体誰のモノ?




―――ああ、あなたには勝てない。



2004.3.12

※※ 夏生葉月さまのコメント ※※

今回のテーマは、「直江にアッパーかますくらいに強気な高耶さん」
直江にアッパー……、
要するに直江を高耶さんがノックアウトすればいいのか!?
ということで、
書いてみたらこんな結果に。
何故だ。
たつみさんに申し訳ないです……(切実)

※※ 謝辞 ※※

夏生葉月様が運営するサイト・ガラス細工の仕掛け時計にて、
2401のキリ番を踏んで戴いたキリリク小説です。
リクは夏生さまコメントの通り♪
いえいえ、良い感じのお話ですv
へたれな私はちょっとこんな感じで二人の絡みあったらという背景に力を入れてみました(くすり)
こんな場所で二人の思惑絡み合ったら!!(←妄想爆発中につき、皆様の想像におまかせ致しますッ)
うふvな小説を本当にありがとうございます!!

  ※ 夏生さまのサイトへは上記サイト名からどうぞ。
2004.4.10


     

home(フレームなし)>創作場>イタダキモノ>強い熱