天使たちよ
己が往く道に ……――栄光あれ
綾は悲しまずにはいられない |
本当は分かってた。 こういう事になるなんて。 だってそうでしょ?景虎――ううん……、 ――高耶。 私は知ってたのよ。 知ってて黙ってた。あんたの想いが、畏敬よりも思慕よりも何に支配されてたかなんて――、 ――分かりきってた。それでもねえ。言えなかった…。 「あははは…あたしも焼きが回ったわよ」 このままだったら破滅しか待ってないから――、 「――……やめときなさいなんて」 言えないわよ。 だってあんたのその想いは…正直な想いでしょ? ――たとえあんたの深紅の瞳が何を意味してるか知っていても |