天使たちよ
己が往く道に ……――栄光あれ
ちーの覚悟 |
「で、何を捧げればいい?」 千秋は無造作に己の羽を一本抜いた。 玉座に座るのは魔王。笑みを掃いたその表情は、 「信じちゃいないんだろ」 悪魔な手に髪を鷲掴まれる。 「安田」 「何を捧げればいい?それとも」 仰のかされて間近に写る顔は思った以上に残忍ではない。 「……魔王の種でも埋めるか?」 不意に相手は動いた。 「――ッ」 鋭い痛みが首筋に走る。思わず相手を引き剥がそうとしたが、逆に抑えこまれて思う存分口腔をむさぼられた。そして、 「どうだ安田。従う気になったか」 「…あんたは本当に我が儘だよ」 |